糖尿病・腎臓病・呼吸器疾患
糖尿病・腎臓病・高血圧・呼吸器疾患については専門性を持って外来診察を行います
糖尿病
糖尿病とは？
食事をすることで、いろいろな栄養素が吸収されます。吸収された栄養素のうち、ブドウ糖は膵臓で分泌されるインスリンというホルモンの作用で細胞に取り込まれてエネルギーとして使用されます。 インスリン分泌が低下したり、インスリンの利きが悪くなるなどによって作用が阻害されると、血液中のブトウ糖の濃度（血糖値）が高くなります。血糖値の高い状態が長く続くことにより、糖尿病合併症が出現したり、動脈硬化が進んだりします。
合併症には、糖尿病に特徴的な三大合併症（網膜症、腎症、神経障害）および、心筋梗塞、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症などを引き起こす動脈硬化の進行があります。これらの糖尿病合併症は、血糖コントロールをしっかりと行うことで予防することが可能です。そのため、早期発見・早期治療には定期的に受診と治療が必要です。
糖尿病の検査
糖尿病の診断には、ある程度の期間、高血糖状態が続いていることが必要です。血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)、HbA1c（ヘモグロビンエーワンシー）採血時から過去1～2カ月間の血糖値の平均は、糖尿病では必須の検査で診断と血糖のコントロール状態を把握するために行われます。当院では院内の測定機器を用い、10分程度で検査結果を知ることができます。
検査の結果、必要な場合は糖負荷検査を行います。検査時間は2時間程度かかり、空腹時に検査します。
合併症の検査
糖尿病性腎症の検査として、尿検査（尿蛋白・尿アルブミン量 ）、腎機能（血清クレアチニン値など）、腹部・腎超音波検査などを行っています。糖尿病網膜症は定期的な眼科での眼底検査が必要となっています。網膜症がないと診断された場合でも、半年から1年に1回の定期受診を推奨しております。
薬剤を開始する前に、まず生活習慣の見直しを行います。はじめは、食事療法・運動療法のなどで生活習慣を見直すことにより、改善を図ります。食事療法・運動療法は、血糖状態・肥満の有無・合併症・合併疾患、ご自身の食生活などのライフスタイルを踏まえて指導させていただきます。また、予約制で個人に対する栄養指導を外来で行っております。
薬物療法
糖尿病の薬物療法には、経口血糖降下薬と注射薬（インスリン製剤、GLP-1製剤）とがあります。経口血糖降下薬は、種々の作用を持つ薬剤があります。血糖コントロール状態、糖尿病合併症の状態、高血圧などの合併疾患、年齢、ライフスタイルなどを考慮し、ご本人と相談し選択させていただきます。
また、自己注射（GLP-1製剤やインスリン製剤）指導、自己血糖測定器指導も行っています。非観血的な血糖自己測定器であるFreeStyleリブレを、適応のある方に使用しております。
腎臓病
腎臓疾患について
腎臓疾患につきましても専門診療および、腎臓病や他の病気に関連した腎疾患の診断と治療を行っています。 慢性糸球体腎炎など、主に腎臓にのみ起こる腎臓病や、糖尿病・高血圧などの全身疾患に関連した腎臓の病気を外来で診断、治療を行います。病院での精査や加療が必要な場合には、近隣病院の腎臓専門科をご紹介いたします。
蛋白尿・血尿などの場合には、外来で腎炎についての検査を行います。学校検尿で異常が指摘された場合の精査も行っております。 健診で腎機能障害が指摘された場合は、明らかな腎機能低下があるのか腎機能を評価し、腎機能低下がある場合は原因を精査します。 慢性の腎機能障害には、機能がなるべく低下しないように日常の生活指導・栄養指導・血圧管理・薬物療法を行います。進行すると、貧血・電解質異常・アシドーシス（血液が酸性）が出現し、最後に尿毒症状が現れます。腎臓に関わる症状の治療は近隣病院にご紹介いたします。
糖尿病性腎症
糖尿病性腎症では、糖尿病患者さまで蛋白尿・腎機能低下が起こってきます。血糖コントロール、腎症に作用のある降圧剤を使用して血圧管理を行うことが大切です。糖尿病では、尿中微量アルブミン尿を定期的に測定しています。
糖尿病性腎症、特に微量アルブミン尿期（糖尿病性腎症2期）には、レニンアンギオテンシン系抑制剤をはじめとした薬剤調節・血圧管理を行い、最近では糖尿病性腎症に対してSGLUT阻害薬の使用などを考慮しております。
薬剤性腎障害
治療各種の薬剤の副作用で腎臓の機能が低下する病態のことです。原因薬剤を中止することが大事ですが、腎機能低下が著しい場合、慢性腎不全の治療も必要になります。
最近では、骨粗鬆症治療薬の活性型ビタミンDによる高カルシウム血症で腎機能が低下する事例が散見されます。早期の診断と治療が必要です。
呼吸器内科
呼吸器疾患について
専門の呼吸器内科疾患、アレルギー疾患など、成人の方を対象に診療しております。
風邪、咽頭炎、扁桃腺炎、気管支炎、肺炎などの急性の感染症から気管支喘息、COPD（慢性 閉塞性肺疾患）、慢性気管支炎、肺結核後遺症、肺非結核性抗酸菌症、気管支拡張症などの慢性の呼吸器疾患、睡眠時無呼吸症候群、肺癌などの呼吸器疾患の診療を行います。